忖度(そんたく)と啐啄(そったく)

ここのところ「忖度」が流行っているらしい。
 早くも今年の流行語大賞にノミネート? という話も出ているらしい。


 意味は分かるつもりだったけど、改めて確認してみた。
 <他人の心を推し量る>という意味。
 「忖」は、心を推し量るという意味の字らしい。
 漢和辞典の用例にも「忖度」しか載っていないので、
 滅多に使われない字なんだと思う。
 「度」も、量るという意味がある。


 調べているうちに気がついた。
 私は、「忖度(そんたく)」と「啐啄(そったく)」を混同していたらしい。
 あちゃ〜。
 でも、似てるよね。ねっ。と強引に言ってみる。


 「啐啄」は禅語らしい。
 雛が生まれようとしている時、
 卵の内側から殻を割ろうとつつく。
 それに合わせて、親鳥が外から卵をつついて、殻を割るのを助けることを言う。
 修行者が悟りを開くときの師弟のありようを表しているらしい。
 「啐」はひな鳥、「啄」が親鳥。
 ソッ タク ソッ タク ソッ タク ……パリン


 「忖度」も「啐啄」も、
 阿吽の呼吸というか、
 空気を読むというか、
 一を聞いて十を知る、というか、
 互いを思いやるというか、
 推し量るのが、似ている気がする。
 理屈や理論だけではなく、
 こういう高度で繊細なコミニュケーションていうのもあったなあ。


 案外、世の中にとって、大きな意味があるかも。
 と思ってみたり。


 連呼されすぎると、意味が薄くなるようで、
 つまらない使い方をしないで欲しいとも思ったり。
 ちょっと残念。